都城の夏 六月灯の夏
7月の都城といえば六月灯です。六月灯に奉納される灯籠(ツロ)には馬に跨る武者絵が描かれています。
都城市上水流町の氏神様である科長(しなが)神社(からくり花火で有名です!)には、亡き父と叔父が50年以上前に奉納した大きな灯籠があり、那須与一が屋島の戦いで扇の的を射んとする姿が描かれています。
武者絵以外には西瓜や胡瓜、茄子などが描かれますが、父の生前何故そんな絵を描くのか尋ねたことがあります。答えは次のようなものでした。
武者絵を描くのは戦などで不幸な死を遂げた人がサバエ(うんか)となり、田に災いをもたらすことがないよう霊を慰めるため。後者は祖霊や水神を慰めるため。古くからの信仰がもとになっている、と語っていました。
青田を吹き渡る風が稲葉の波を打たせる様を見ていたら、父の言葉を思い出しました。